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店舗の電話番号と店舗用端末の選び方

開業準備が進むと、「店舗の電話番号をどうするか」「接客・会計に使う端末を何にするか」という、地味だが避けて通れない決定に直面します。どちらも一度決めると開業後に変更しづらく、後回しにしがちな項目です。この記事では、店舗の電話番号を固定電話回線で持つか固定電話番号アプリで持つか、店舗用端末を汎用タブレットで揃えるか法人向けレンタル/リースで揃えるかという2つの選択について、判断材料を整理します。

前提:判断の軸は「事業をどう育てたいか」

固定電話番号アプリと法人向けタブレットレンタルのどちらを選ぶべきかは、価格の比較だけでは決まりません。開業後の事業をどう育てたいかによって、見るべきポイントが変わります。

オーナー1人・1店舗で完結させるつもりなら、初期費用と月額の安さを軸に、最小構成で決めて問題ありません。一方、将来的に2店舗目を出す、法人向けの外商・卸売りまで事業を広げていく想定があるなら、「今のサービスが増やしやすいか」も判断材料に加えておく必要があります。具体的には、店舗の電話番号は拠点の追加や移転をしても番号を引き継げるか、店舗用端末は台数を増やしていくときの契約・管理のしやすさです。

電話番号については、03plus(ゼロサンプラス)公式サイトによると、03・06など市外局番付きの番号(0AB〜J番号)は同一市外局番区域内での移転であれば番号がそのまま使い続けられます(区域を越える移転では番号が変わる場合があります)。050番号であれば、移転による番号への影響は基本的にありません。複数拠点・複数台での利用は、端末台数と同数の追加ID(初期費用5,000円・月額900円)の契約が必要になります。端末については、BiZiMo(法人向けタブレットレンタル)は複数拠点への追加導入や台数追加時の契約・管理方法についての具体的な記載が公式サイトに見当たらないため、店舗展開を具体的に検討する段階で個別に問い合わせて確認することをおすすめします。

開業前に「店舗の電話番号」が必要になる場面

個人の携帯番号をそのまま店舗の連絡先にする方もいますが、開業準備を進めると、店舗名義の電話番号が必要になる場面がいくつか出てきます。

保健所への許可申請では、菓子製造業許可・飲食店営業許可いずれの申請書式にも、施設の連絡先を記入する欄があります。事前相談・立入検査の日程調整でも電話でのやり取りが発生するため、営業時間中に対応できる番号を用意しておくと窓口対応がスムーズです。保健所への相談・申請の流れ自体は菓子製造業の許可申請で保健所に聞かれること・準備する書類で扱っています。

**Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)**にも電話番号の登録欄があります。Google公式のガイドラインでは、電話総合受付センターではなく「個々のビジネス拠点に直接つながる電話番号」を指定することが求められています。検索結果や地図に表示される番号である以上、私用の着信と店舗宛の問い合わせを同じ番号で受けることに抵抗がある場合は、店舗専用の番号を分けて用意する方法を検討する価値があります。

予約受付・仕入先とのやり取りでも、店舗名義の番号があると、スタッフを雇った際に電話対応を引き継ぎやすくなります。個人の携帯番号だけで運用していると、退職時の番号引き継ぎができず、常に自分が対応せざるを得ない状態が続きます。

固定電話回線 vs 固定電話番号アプリの比較

店舗名義の電話番号を持つ方法は、大きく2つに分かれます。

  • 従来型の固定電話回線:NTT等の回線を店舗に引き込み、固定電話機を設置する方法。開通に工事と一定の日数がかかり、番号は原則としてその物件に紐づきます
  • 固定電話番号アプリ:スマートフォンにアプリを入れることで、市外局番付きの電話番号を発着信に使えるサービス。工事不要で、スマホ1台に店舗用番号を追加できます

2026年9月時点で公式サイトを確認できた固定電話番号アプリの例として、03plus(ゼロサンプラス)の料金体系を挙げます(数字は同社公式サイトの表示。契約前に必ず最新情報をご確認ください)。

比較項目03plus(固定電話番号アプリの例)
初期費用5,000円
基本料金(月額)1,280円〜(10分かけ放題付きは2,280円〜)
開通までの目安工事不要・最短10分
対応エリア市外局番46局対応(東京03・大阪06・名古屋052など主要都市を含む。エリア外は050番号で利用可)
発着信の方法スマートフォンにアプリを入れてログイン。1台のスマホで店舗用番号を追加で持てる

従来型の固定電話回線は、開通までの工事・日数や、退去時の番号の扱いを考慮する必要がありますが、光回線とのセット割引やFAXの常時利用など、回線としての安定性を重視する場合に選ばれます。一方、固定電話番号アプリは、開業初期に「まず番号を持つこと」を優先したい場合や、スタッフ全員のスマホで同じ店舗番号を共有したい場合に向いています。複数人での利用には別途追加ID(03plusの場合、初期費用5,000円・月額900円が1IDごとに必要)が発生する点も、人数分の費用を試算する際に確認してください。

店舗用端末に何を使うか:汎用タブレット vs 法人向けレンタル/リース

POSレジ・予約管理・LINE公式アカウント・シフト管理など、開業後の店舗運営で使うツールの多くはタブレットまたはスマートフォンで動作します。端末の調達方法は、大きく2つに分かれます。

  • iPad等の汎用タブレットを購入する:App Store / Google Playの豊富なアプリから自由に選べ、プライベートでの転用や下取りもしやすい方法です。初期費用はまとまった金額になりますが、月々の支払いは発生しません
  • 法人向けタブレットのレンタル・リースサービスを使う:初期費用を抑えて分割の月額料金で端末を使える方法です。法人契約前提のサポート体制がある一方、契約期間内の解約には違約金が発生するのが一般的です

法人向けタブレットサービスの例として、BiZiMo(ビジモ)の公式サイトの表示内容を挙げます(2026年9月時点。契約前に必ず最新情報をご確認ください)。

比較項目BiZiMo(法人向けタブレットレンタルの例)
月額料金2,980円(Web限定価格)
端末Lenovo Tab M10 HD(第2世代)・重量約420g・10.1型ディスプレイ
契約期間36ヶ月
途中解約契約解除料15,000円(税込16,500円)と端末代金の残割賦が発生
想定用途カード決済、オーダー管理・多言語化、ペーパーレス化、外出中のWeb会議・メールチェック等

汎用タブレットと法人向けレンタルのどちらが良いかは、資金計画と運用形態次第です。開業時にまとまった初期費用を投資に回せるなら購入、初期費用を抑えて月々の固定費として平準化したいならレンタルという整理になります。ただし法人向けレンタルは契約期間が数年単位になることが多く、開業後に事業の方向性が変わった場合でも簡単には解約できません。契約期間・解約条件を必ず確認したうえで判断してください。

小規模店の現実的な構成例

個人開業の菓子店・カフェのように、開業当初はオーナー自身と少人数のスタッフで運営する場合、次のような組み合わせが現実的な出発点になります。

  • 店舗の電話番号:固定電話番号アプリでオーナーのスマホに追加(工事不要・開業日から即日利用できるため)
  • 接客・POS用端末:オーナーが使い慣れたタブレットを1台購入し、POSレジアプリを入れて運用
  • スタッフが増えた段階で、電話番号の追加ID・端末の追加台数を検討する

いずれも「開業日にいきなり最終形を用意する」のではなく、最小構成でスタートし、スタッフ数や業務量の増加に応じて追加していく考え方が、個人店では無理がありません。バックオフィス全体の優先順位づけは開業前に決めるべき会計・バックオフィスの仕組み、準備の時期については開業スケジュールの立て方もあわせてご覧ください。

まとめ

店舗の電話番号は、①保健所への許可申請、②Googleビジネスプロフィール、③予約受付・仕入先とのやり取りの3場面で必要になります。個人の携帯番号のままにするか、固定電話回線か固定電話番号アプリかは、開業までの準備期間と、退去・番号引き継ぎの柔軟性で判断してください。店舗用端末も同様に、汎用タブレットの購入か法人向けレンタルかを、初期費用と契約期間の両面から比較することをおすすめします。


店舗の電話番号・端末選びを含む開業準備全体の相談は、FSPの問い合わせページからご相談いただけます。


参照元

※ 本記事で名前を挙げた固定電話番号アプリ・法人向けタブレットサービスは例示であり、特定のサービスを推奨するものではありません。料金・契約条件は改定される場合があるため、契約前に必ず各社公式サイトで最新情報をご確認のうえ、自店の運用形態に合ったサービスをご選定ください。

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